「辞書は三省堂」という巨大な看板でおなじみの三省堂書店。創業じつに127年、数ある大型書店のなかでもとくにビッグネームとして名高い老舗中の老舗だ。そのなかでも、やはり一番の要となる店舗がここ神保町本店。さまざまなジャンルを網羅したアイテム数は圧巻で、売り場の面積はじつに千坪を数える。また、奇をてらわないスタンダードなセレクションのなかに、三省堂イチオシの本もちらほら。“ここ発”のベストセラーを生み出すよう、常に考え続ける老舗の気概が見て取れる。
「とくに新刊の品揃えは自信があります。新しい本をすぐに読みたい方、まずはここに来てみてくださいね」(山名さん)
作家やエッセイストはもちろん、芸能人や格闘家など、さまざまなジャンルの著者を招いてサイン会や講演会を行っているのも三省堂書店の特徴。最近ではDVD等のメディア関連アイテムも増えている。本を中心としたエンターテインメントの世界がここに広がっているといっても過言ではないだろう。山名さんは語る。
「私も子供のころから本が好きで、いつも図書館や本屋さんで長い時間遊んでおりました(笑)。だから、お客様に楽しんでいただけるような、もっと長くここにいたいと思っていただけるようなお店作りを心がけています」
見事にスタンダードを押さえた新刊コーナーを見れば、最近のトレンドが一目でわかる。
ズラリと並んだベストセラーの数々。読書好きにとっては宝の島さながら!
話題の本は、お客様が必ず通るエスカレーター前などに配置。
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「スーパーマーケットマニア」
「アジア編とヨーロッパ編の二部作。ポップな買い物袋をはじめ、スーパーマーケットに置いてあるさまざまなグッズは、写真を眺めるだけでも楽しい。旅行気分に浸れますよ」
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「まこという名の不思議顔の猫」
「究極の“ブサ可愛い”猫ちゃんを写したラブリー・ショットが満載。夏休みにどこへも行かない人も、これを読めば“ほっこり気分”になれます。何度見ても飽きませんね〜」
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「半島を出よ」
「村上龍さんの作品の中でも、読みやすいうちのひとつでしょう。家で読んでも楽しいですが、バカンスへ出かける飛行機の中で読めば気分が盛り上がることうけあいです」
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「たった3秒のパソコン術」
マウスやショートカットキーを駆使して、今まで時間をかけていたパソコンの作業を劇的に簡略化する“知恵袋”的な一冊。目からウロコの簡単便利なウラ技がいっぱい!
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「蟹工船」
このところ再評価が高まっている、小林多喜二が昭和4年に発表した日本プロレタリア文学を代表する名作。格差社会に翻弄される工員を描いた内容は、現代人も共感するところ。
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「勝間和代のビジネス頭を創る7つのフレームワーク力 ビジネス思考法の基本と実践」
ベストセラーを連発する勝間和代の最新刊。論理思考力、水平思考力、視覚化力、数字力、言語力、知的体力、偶然力といった、ビジネスで必要な“基礎力”をわかりやすく解説。