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ナビブラ×イケブラ 神田古書店が登場! イケブラFIVE 「イケブラって何の略?」と囁かれたのも今は昔。今やナビブラ屈指の人気者となった神田古書店街の“イケメンブラザーズ”こと良太&幸男コンビに、愉快な仲間達が加わって『イケブラFIVE』として連載スタート!! 世界一の古書店街を担う若き『五傑』の素顔は、こんなにもフレンドリーで、かつチャーミングなんです。
神保町五傑
元祖イケブラ★リターンズ!玉英堂書店 斉藤良太×日本書房 西秋幸男
「古本よ、どこへ行く?!」
知られざる「古本の市場」の舞台裏をご案内〜

良太:

ナビブラ読者の皆さん、こんにちは! 今月は、読者の皆様から一番多く頂いた「古本の市場って何をしているの?」というご質問に、元祖イケブラの僕らがお答えしてみせましょう!

幸男:

題して「古本の旅」! お客様の不要になった本が、古書店の手を通して、どのように次のお客様のお手元に届けられるのか……ナビブラでしか見れない特別ドキュメントですよ。

良太:

おっ、今回はやる気じゃん

幸男:

はいっ、気合で頑張ります(笑)

良太:

神保町の古本屋は、各書店が専門性を出して特化しているよね。

幸男:

そうそう、その集合体が神保町古書店街。1つのジャンルに精通するには知識も重要だけど、何より仕入れが肝要!

良太:

自分の店の特長を出す生命線だよね。何しろ、もう生産できない商品を扱っているわけだから。前置きはもういいから「古本の旅」を案内しようよ

幸男:

はいはい。

良太:

「はい」は一回でいい!(怒)

まずは買取からスタート!

幸男:

ある日、お客様が不要になった本を売りに店にやってきたとしましょう。1

良太:

古本屋の「目利き」が問われる瞬間です。

幸男:

お客様が持ってきたのは、村上春樹の初期作品を複数冊、初版・帯付き・美本でした。お客様に満足していただけるような価格を申し上げて、無事買取成功!!が、しかし、わが日本書房は得意ジャンルではないなあ。

良太:

そういう時は、東京古書会館で毎日開かれている市場を利用するんです。

幸男:

さあ、早速、市場へ出品だあ!2

入札・落札方式なので、古本の市場はとっても静か!

良太:

駿河台下交差点付近にそびえたつ「東京古書会館」。ここでは月曜から金曜まで毎日、業者間での古書の市場が行われています。曜日によって扱いジャンルが違うんですよ。一般書に強い市、和本に強い市、初版本に強い市など、いろいろあるのです。

幸男:

それでは、初版本に強い市に出品してみるとしましょう。1冊で出品することは稀で、同じような本をまとめて出品という形になります。歴史関係の本20冊とか、岩波文庫30冊ぐらいを紐で縛って5本とか。その本の束に、入札用の封筒を付けます。そして、古本屋さんたちが思い思いの金額を書いた紙を封筒に入札するわけです。一番高い金額を書いた本屋が、その本をゲットできるという仕組みです。早速、先ほど買取した本を何冊かにして縛って出品してみました。3

良太:

市場がはじまり、各古書店員が、出品本を見回り入札していきます。おっ、村上春樹の初版本じゃん。これは是非、入手して、弊店で扱いたいなあ。

幸男:

りょうにゃん、入札姿が素敵だわ。4

良太:

見事落札!

幸男:

ありがとうございます。

良太:

早速、店に運んで、値段をつけて棚に並べます。どうか売れますように。5

幸男:

こうして、あるお客様の手を離れた本が、古書店や市場を通して、また別のお客様の手元にいくわけですね。めでたしめでたし。

いろいろな仕入れ方法で、商品充実を目指しています

良太:

市場の他にも古本の仕入れ方法はいろいろあるよね。

幸男:

そう、これはほんの一例です。お客様から買取した本が、自分の店の得意ジャンルの本だったら、市場に出さず、そのまま自分の店で扱います。また、古本屋から直接、買うこともあるんですよ。

良太:

大量の本でしたら、お客様の家にお伺いして、本を引き取ることもします。

幸男:

毎週の市場や、その他の仕入れ方法もさまざまに駆使して、僕らは自分の店の商品を充実させることに力を入れています。

良太:

だから、ある日突然、掘り出しものが店頭にあらわれることも!ぜひ、お気軽に、古書店に立ち寄ってみてくださいね。

お買い取りいたします!

▲お客様から、不要な本を買い取ります。

いざ市場へ!

▲ここが市場「東京古書会館」!

誰か入札しないかな…

▲幸男さんが出品しました。

お、これ入札しよ!

▲良太さんが入札して、見事落札!

売れますように!

▲良太さんのお店に並びました。

これは神田古書店街における、一例です。神保町の古書店の多くは、一冊からのお買い取りというのはあまりありません。もしも、売りたい本がある場合には、まずはその分野を扱う古書店の人に、相談してみましょう。